日本語表記だとシチリアなのですね。
日本語表記って現地の言葉に忠実だなあと思うこと度々。
例えばウイーンはウィエナ。フィレンツェはフローランス。
シチリアもシシリー。と微妙ですが、英語での会話からの呼び名と違ったりすることがあります。
今年の6月に7日間馬で旅をするツアーにシチリア島へ行ってきました。
シチリアといえば、映画のゴットファーザー、白ワインが美味しい。など人によってイメージはそれぞれですが、シチリアに行ったことのある人は皆、シチリア島に住む人は人柄が良いと口を揃えて言います。
実際シチリアへ旅行して恋に落ちて結婚してその後離婚という経験をした人は結構多いです。笑

去年の10月から愛馬がトレーニングで乗れないくらい危険になってしまい何度も落馬し、あれほど大好きだった馬に乗ること自体が怖くなってしまいました。それをなんとか乗り切ろうと7日間毎日6時間乗馬でシチリア島を旅するツアーを見つけ2月に申し込んだわけです。
元々1人で参加しようと思っていたのですが、中学生まで乗馬を習っていた主人も参加したいということになり、息子に自宅に戻ってもらい鶏と犬と娘の世話を頼み夫婦2人で参加してきました。
パルレモの空港に着いたら英語は喋れないけれどとても人懐っこい感じの運転手さんが待っていてくれてそこから車で2時間半の馬達がまつ場所へ。
とても人気のツアー会社で、来年までソールドアウト。他のお客さん達は半年以上前から予約していたみたいでした。
乗馬の技術が上級であることが参加条件とあってアメリカからの参加の1人はノースキャロライナでは有名なジャンピングの厩舎のオーナーで本人も70歳で現役の女性。デンマークからは馬を6頭を自宅で所有する獣医さん、スペインからも馬専門の獣医さん等々。馬好きな人たちが10人でディナーも楽しく初日から盛り上がりました。
初日の夕食後にオーナーさんがやってきて、改めて自己紹介をしながら馬を決めていてく時間に。性格が強い馬、まだ子供っぽい馬、ちょっと気が弱い馬、ギャロップが好きな馬等々、決めていきます。
私は、トラウマを完全に克服したかったのでおっとりした性格の10歳の雌馬、カーラちゃんにしてもらいました。

自己紹介の時に、優しかった馬を危険な馬にしてしまい落馬も何度もして馬に乗るのが怖くなったのでトラウマを打ち破るために申し込んだ。と話したら、流石に乗馬歴長い人たちばかりなので、「わかる〜」と言って応援してくれたのがありがたかったです。
毎朝8時に出発、5時ごろにお宿に到着する毎日。
これまでたくさん乗っても1日に3時間くらいだったので体力どうか心配でしたが、程よい疲れで毎晩ぐっすり眠り乗馬を堪能しました。
私の馬より10cmくらい身長が低く、乗りやすくてこのままカーラちゃんに乗ってオランダまで戻りたいと思ったくらいでした。
毎日違うコースを歩くのですが、平均して一日18キロ。12頭の馬と黙々と山道を登っていきながら、ナポレオンの遠征を思ったのでした。昔はこうして馬に乗ってしかも戦地まで行って戦ってまた戻ってくるって凄いですよね。
ところでナポレオンといえばマレンゴという名の名馬を所有しており、戦争に負けた時、イギリス軍が一番先にナポレオンから奪い取ったのがこのマレンゴという名の馬で骨は今でもイギリスに保管されています。
いくつもの戦場を共にし、一緒に旅して戦ってきた馬を奪われる時はさぞかし辛かっただろうなと、思いながら細い山道を進みました。
こんな岩場をどうやって歩くんだろうというような山道も馬はきちんと足場を選んで進んでいきます。馬って本当に賢い動物なんだと何度も感動しました。

参加者は夫婦での参加ばかりだったのですが、夫の乗った馬とカーラは仲が悪く、オーナーさんから近づかないようにと注意されてました。(背が高い夫は大きくて強い馬でなければならず好みで選べなかったので。)実際に2頭は仲が悪くて、お水飲み場で隣になった時威嚇しあってました。そんなで我が家だけ夫婦で並んで馬に乗った写真が一枚もなくしかも順序で一番遠くでした。笑

2千メートルの高い山に登ったときは、なんだか申し訳なく感じるくらい疲れているのが伝わり、それは私だけではなかったようで、皆で降りて歩きました。カルボナーラ山は白い石で覆われているのですが、よく見るとそれらの石には化石で海の生物がたくさん埋め込まれているのが騎乗した高さからもよく見えました。

昼食はピクニックやレストラン。ワイナリーでテイスティングしたり、チーズ農家を訪ねたりであっという間の1週間。楽しかったです。

帰宅した夜、ナポレオンを思い、マレンゴ風のチキンという名前のフランス料理を作りました。
マレンゴの戦いでの勝利を祝い、あった材料全てで作ったという逸話のあるフランス料理。白ワインとトマトとマッシュルーム、鶏肉の風味が良い簡単なフランス料理です。
三國清三さんがレシピの動画を出しててとても良かったのでおすすめです。
オランダへ戻り、翌日愛馬に乗ったら、緊張感ゼロで乗れました。トラウマが解消されて良かったです。それにしても馬は小さい方が乗りやすいし楽だなと少し思ったりしたのでした。
乗馬を1日6時間、7日間というとものすごい運動量。シチリアへ行く前に乗馬クラブの友人達に、「トラウマを解消し、3キロ痩せて帰ってくるね。」と言ってでかけました。トラウマを解消しましたが、体重は2キロ太って帰ってきました。恐るべし、パスタとワインとチーズにハムとサラミ。

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